2011年9月8日木曜日

BOOTSTREET 渋谷店の閉店に寄せて

BOOTSTREET・渋谷店が、8月末日を以て閉店とのこと↓

渋谷店閉店のお知らせ(BOOT STREET - Official Blog)

また渋谷・宇田川町からレコ屋が消えていきました。
この流れはもう止まらないでしょう。

日本のレコード文化の中心は、もう既に渋谷ではなく西新宿だという話もあります。
渋谷に行っても、キャッチやギャルやサラリーマンしか居ませんからね。

自分は地元が田舎なのですが、東京に出てきた理由の一つがレコ屋に代表されるような
都会のカルチャーに直に触れたい、というものでした。

まさか上京して5年、宇田川町がここまでひどい状況になるとは想像していませんでした。

CISCOと渋谷HMVはなくなり、warszawaは下北へ移転。
タワー、ユニオン、レコファンもいつまで持ちこたえられるか。

レコード・CD→データへの移行よりも、そもそも音楽に興味がない人が増えているのでしょう。
または音楽にお金を払う価値を見い出せない人。

「ネットの方がいろいろ掘れる」という人もいますが、ネットには断片的にしか情報はありません。
またその情報も、特定のベクトルに偏った情報です。

そうした情報をまとめるメディアがネットにあれば問題ないですが、今の所はありません。
音楽雑誌なんていうものは、とうの昔に滅びてしまったように思います。

レコ屋は、ボクにとっては勉強の場であり、インスピレーションを得られる場でした。
偶然の出会いやスタッフとのやり取り、またレコードやCDに囲まれている時のフィーリング。
今でも、レコ屋にいる時に一番幸せを感じます。

それはAmazonのレコメンド機能やiTunesに並べられたジャケットを眺めるだけでは
得られないものです。

それでも、やはり時代の流れには逆らえないでしょう。
特にもう既に顧客のニーズに応えられない大型店舗は、早晩無くなるでしょう。
マニアや好事家を相手にした店舗は、生き残ることが出来るかもしれません。

ボクに出来ることは、出来る限り店舗に赴いてCDやレコードを買い、店舗の営業を
(焼け石に水かもしれませんが)支えるくらいです。

それでもやらないよりはましでしょう。

webストアやメールだけで完結してしまうなんて、文化の消失以外の何物でもないと思う。