2012年10月24日水曜日

Main Attrakionz『Bossalinis & Fooliyones』

遂にフィジカルでリリースされたMain Attrakionzのデビュー・アルバム。Bandcampで音源を聞いたり買ったりしていたアーティストが、(iTunesだけじゃなく)フィジカルでリリースしたという事実が少し感慨深くもあり。自分が知る限りではこれが初めての例ですが、他に誰かいるんだろうか。

まずは、とりあえずCDになったということで音が格段に良い。特にキックとベースの音がよく鳴ってる。これだけでもフィジカル・リリースの価値はあるのでは。音のバランスも整えられていて、かなり聞きやすい。

Main Attrakionzといえば「クラウド・ラップ」の括りで語られているし、実際アルバムにもそうした耽美な曲が多く収録されている。ただ今作では他にも、バンバータのようなエレクトロや、生ドラムを使用したものなど、多様な曲が収録されている。

そして意外なところでは、Brick SquadからGucci Maneが参加。アルバムの中でも浮くことなく、しっかりはまっている。どういう繋がりかは不明だけども、フィジカル・リリースということで大物を呼んだのか。「クラウド・ラップ」一辺倒のイメージから逃れたかった、というのもあるかもしれない。おなじみのメンツの中からは、Shady Blazeが1曲客演している。Metro Zuも1曲プロデュース。

MondreM.A.N.とSquadda Bの2人のラップもばっちり。「クラウド・ラップ」という枠を超えて、普遍的なカッコよさを備えた素晴らしいデビュー・アルバムになっている。