DVDに収録されている特典映像で、監督・脚本のザル・バトマングリと主演・脚本を務めたブリット・マーリングが本作について「倫理観を揺さぶられる映画」と語っていたが、自分はそれほどでもなかった。自然環境や人命を軽視し、ひたすら利益のみを追求する企業や国家は「目には目を」式のテロまではいかずともそれ相応の罰は下されるべきだと思う。消費主義への抗議としてゴミの中から日々の食糧を得ようとまではいかないが、日々加速していくように思えるこのサイクルはどこかでストップしなければいけないだろう。個人的にはこうした問題提起より、むしろサスペンス映画としての完成度の高さに脱帽。環境テロリスト集団の生活の描写に当たって、ブリット・マーリングはこうしたグループやアナキストと生活を共にしたらしい。これらのシーンは、まるでCLASSのダイヤル・ハウスでの生活をそのまま映像化したようだ。劇中で挿入される印象的なピアノ曲は、監督の実弟であるロスタム・バトマングリ(USのインディ・バンド、ヴァンパイア・ウィークエンドのメンバー)によるもの。全世界的に新自由主義との戦いが燃え上がっている今、このような映画が公開されたことの意義は大きい。
2014年6月16日月曜日
2014年6月9日月曜日
Campanella『Vivid』
多彩なプロデューサー陣、ILLICIT TSUBOI氏によるMIX、MARIAやキエるマキュウの客演のインパクト…これらの要因が重なって、イマイチ「NEO TOKAI」色が見えてこなかったのが残念。個人的には、RAMZAやC.O.S.A.といったNEO TOKAIのプロデューサー陣と、交流が深いFla$hBackSの面々辺りだけで作った方が良かったんじゃないかと思う。客演もKNZZのみ、トラックのテイストも統一と、完璧にクオリティ・コントロールされたFebb『The Season』(同じWDSoundsからのリリース)と比べると、どうにも散らかった印象が拭えない。あと、これはこのアルバムに限った話ではないけど、日本語ラップはILLICIT TSUBOI氏に頼るのを止めて、それぞれ独自の音を追求した方が良いように思う。氏が関係すると、良くも悪くも同じような感触の音になってしまうので。
ラベル:
Campanella,
Fla$hBackS,
Jet City People,
WDsounds,
日本語ラップ
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