前半のライアン・ゴズリング演じる腕利きのバイク乗りで銀行強盗のルークや、ブラッドリー・クーパー演じる名家の出の警察官・エイヴリーのエピソードは全て前段に過ぎず、後半の2人の子供の件で前半の伏線が回収されていく。個人的に最近コーマック・マッカーシーの著作を読んでいたこともあるが、こうした映画を見てしまうと、人間には生まれもった役割や運命といったものがあるのだろうかと考え込んでしまう。主演の2人はもとより、『ジャッキー・コーガン』や『アニマル・キングダム』での怪演が記憶に新しいベン・メンデルソーンや、『クロニクル』でのアンドリュー役が素晴らしかったデイン・デハーンも好演。特にデイン・デハーンについては、独特の繊細な雰囲気と存在感が圧倒的。今後の出演作も要注目。