2014年1月28日火曜日

Step Brothers『Lord Steppington』

昨今の日本語ラップはサウンド面での目まぐるしい刷新が目立つが、去年のFla$hBackSが証明したように、必ずしも新しいサウンド=カッコよさとは限らない。同僚(アイドル大好き青年、日本語ラップはほとんど聞かない)が、Fla$hBackSのことを「オールドスクール」と評していたのは結構客観的な意見だと思う。要するに、カッコいいビートとラップがあれば問題ないのだ。AlchemistとEvidenceという旧知の2人が組んだこのアルバムにも、同じことが言えるように思う。Alchemistによる骨太のビートに、Evidenceを始めAction Bronson、Styles P、Roc Marciano等の手練のラップが乗るだけで十分。それ以上余計なものは必要なし。XXL Magazineがこのアルバムを、オリジナリティは「L」にも関わらず、総合評価として「XL」としていたのも頷ける。ベテランの2人による、納得のクラシック。