父親の墓参りの帰りに弟のハンク、兄のジェイコブ、2人の友人ルーの3人は、森の中で墜落した飛行機とその中に440万ドルもの大金を見つける。当初ハンクは渋るものの、ハンクが金を隠しほとぼりが冷めた後3人で山分けすることに。ハンクの妻サラも最終的にはこの簡単な計画(シンプル・プラン)に手を貸し、4人は大金を得るはずだったが・・・。
初めは金を盗んで隠すだけだったはずが罪が罪を呼び、更に思わぬ大金が元となってそれぞれが心に抱える欲望、疑心暗鬼、裏切りが露わとなって、4人はバラバラになっていく。幸せだったはずのハンクとサラの堅実な暮らしも、大金を目にしたことで乱されていく。一度夢を見てしまうと現状維持では満足できなくなるのは、人間の欲深さか。
オープニングの映像で「何か見た事あるなー」と思ってたら、1~2年くらい前の深夜にTVで放送してたやつでした(その時は最初30分くらい観て寝た)。監督はサム・ライミですが、得意のどぎついカメラワークを使わず淡々と撮っている感じ。彼の作品だと言われなければおそらく分からないでしょう。罪を重ねるたびに罪悪感に苛まれ自棄になっていく兄ジェイコブを、ビリー・ボブ・ソーントンが繊細に演じていて素晴らしいです。