シネマトゥデイ:『ドラッグストア・カウボーイ』の原作者ジェームズ・フォーグルが獄死
70歳を超えて刑務所に入っていたというのも驚きですが、犯した罪が「強盗」だったというのもまた凄いというか、救いようがないというか・・・。記事に出てくる地元警察の「彼は薬局強盗しか生きていくすべを知らないだろう」という証言が、劇中のどうしようもないジャンキー達の姿と重なって痛々しい。
1989年の映画ですが、鮮やかな薬局強盗の手口やドラッグによるバッドトリップを表現した映像は、今観てもスタイリッシュでカッコいい。むしろ『トレインスポッティング』(1996年)の方が、今では古臭く感じるような。ガス・ヴァン・サントの映画の中でも、ベストの1つではないでしょうか。
あと何と言っても、ジャンキーの神父役で出演のウィリアム・バロウズ。「(メタドンを使ったリハビリ治療は)ついついノルマを果たし過ぎていかん」「ヤクがあふれすぎて皆がヤク中に見える」etc、台詞がいちいち秀逸。マット・ディロンからバロウズへ「あんたは哲学者になるべきだったよ」と言うシーンは洒落てましたね。